先日、ピアノの発表会の時に貰った記念品の中に、「エコなカイロ」というのがありました。
手のひらサイズのピアノの形をしたパックの中にジェル状の液体が入っています。
いつも使っている使い捨てのカイロがなかったので、娘がこれを出してきました。
さっそく使ってみます。使い方は、とっても簡単でした。
まず、ジェル状の液体に入っている金属片中心部分を指で「カチッ」と押し上げます。
すると、液体が白くにごり始めてじわじわと広がっていきます。そして、液体は固まっていきます。その時に発生する熱が、カイロとなるわけです。
白くなっていく様子は、なんか楽しかったです。
使用感は、じんわりとあったかい感じ。
それを持って、娘は学校へ行きました。
使い捨てカイロは便利ですが、なんかエコじゃないですよね。ゴミも多くなりますし。
この「エコなカイロ」が使い捨てカイロの代わりになれば、「カイロ買うの忘れてた~!」という時の白い視線からも逃れられるんじゃないかと思い、ネットで調べてみました。
エコカイロは、一度使っても熱湯で茹でると何度も使っていただける、名前の通りのエコなカイロです。
写真を見ていただければわかる通り、液体の中に金属が一枚入っているだけのシンプルな作りです。
では、なぜこの様な構造で温かくなるのでしょうか。
それには過冷却という化学反応が関係しています。
この液体の中に入っているものは酢酸ナトリウム水溶液です。
酢酸ナトリウムとは、酢酸とナトリウムで作る塩です。
これを水に溶かしていくのですが、その溶かす温度にポイントがあります。
学校で習ったと思いますが、温度が上がれば溶かせる量も上がる。
分かりやすく言うと、めっちゃ熱い時に、めっちゃ塩を溶かしこむのです。
ここから温度を下げていくと、過飽和状態になっていき、凝固するはずですが、酢酸ナトリウム水溶液は極めて安定な性質を持っているため、固体化せずに、液体の状態を保ちます。
これを過冷却状態と言います。
しかし、一度刺激が加わると結晶化が始まってしまいます。
その時に熱が発生するのですが、それを凝固熱と呼びます。
なんだか難しい説明がされていますが、酢酸ナトリウム水溶液というジェル状の液体が刺激によって結晶化する時の凝固熱をカイロとして利用しているんですね。
なお、酢酸ナトリウム水溶液は、食品添加物にも使用されているので、万一、破損して内容液が漏れても安全とのことです。また、この内容液の化学反応は高温にならないので、熱くなりすぎての火傷や火災の心配はありません。(ピーク温度は約55℃です)
再利用する時は熱湯でゆでて液体に戻せばOKです。(約3分~5分ゆでます)
帰ってきた娘曰く、保温持続時間は1時間ほどだそうです。使用後はカチカチに固まっているそう。
通学時には使えるが、授業中も寒いからカイロが欲しい、という場合は、やっぱり使い捨てカイロの方がいいみたいです。お手軽だし。
ただ、何個か持っていると、使い捨てカイロを買い忘れた!って時には安心ですね。
もうひとつくらいあってもいいかな?
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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